網じゃくし・かす揚げがない!家にある道具での代用技と油カスを一網打尽にする方法
揚げ物の最中に網じゃくし(かす揚げ)が見当たらなくても、手元にあるキッチン用品で十分に対応できます。
「大きな具材を引き上げる」のか「細かな焦げカスを取り除く」のかによって、最適な道具を選ぶのがスムーズに仕上げるポイントです。
目的別の主な代用品
大きめの具材すくい:金属製の穴あきフライ返し、ステンレス製トング、竹箸
細かなカス取り:ステンレス製のあく取り、穴あきスプーン、お玉+厚手キッチンペーパー、丸めたアルミホイル
| 代用品 | 主な用途 | 手間・準備 | 特徴と使用上の留意点 |
| 穴あきフライ返し(金属) | カツ・コロッケなど大型具材 | 不要 | 底面で支えやすく衣が崩れにくい |
| トング・竹箸 | 唐揚げ・天ぷらなどの個別回収 | 不要 | 数秒保持して油をよく切る |
| あく取り(ステンレス) | 細かな焦げカス取り | 不要 | 網目が細かく微細なカスをキャッチできる |
| お玉+厚手キッチンペーパー | 調理後の油の清掃 | ペーパーの設置 | 厚手のペーパーでないと破れるリスクがある |
| 丸めたアルミホイル | 表面に浮いた小さな衣カス | ホイルを丸める | 菜箸で挟んで表面を撫でるだけで絡みつく |
目的別(具材すくい・カス取り)の代用品比較
トンカツやコロッケといった重量のある具材を引き上げる際は、金属製の穴あきフライ返しが安定します。面で支えられるため、衣を傷つけずに持ち上げることが可能です。
一方向に浮いた小さな焦げカスをすくう場合は、ステンレス製のあく取りが力を発揮します。
安全に使用するための耐熱性・素材チェック
170°C〜180°Cの油に道具を入れるため、素材の耐熱温度をあらかじめ確認することが大切です。
金属製・竹製:熱に強く、安全に使用できます。
樹脂・シリコン製:耐熱温度(約200°C前後)の境界線に近いため、油の中に長時間放置せず短時間の接触にとどめます。プラスチック製は熱で溶ける恐れがあるため使用できません。
道具が手元にない場合や、焦げカスが油全体に散らばってしまった場合は、水溶き片栗粉を使うことでまとめて綺麗に取り除けます。
片栗粉でカスが固まる仕組みと適切な配合比率
片栗粉に含まれるデンプンは、加熱されると水分を吸収して網目状に固まる性質(ゲル化)を持っています。この固まる網目が、油の中に漂う小さな衣カスや微細な粒子を巻き込んで抱き込むため、油が透きとおった状態に戻ります。
配合の目安
油の量:1〜2カップ(200〜400ml)
片栗粉:大さじ1
水:大さじ2
※水が少なすぎると固まらず、多すぎると油跳ねの原因になるため、この比率を目安に調整してください。
油跳ねを防ぎ安全に行う手順
油の温度を100°C〜120°Cまで下げる:調理が終わったら火を止め、5〜10分ほど置いて油を冷まします。高温(170°C以上)の油に水溶き片栗粉を入れると、水分が急激に蒸発して油が跳ねる恐れがあり危険です。
水溶き片栗粉を静かに回し入れる:直前によく混ぜ合わせてから、油の全体に行き渡るように流し込みます。
固まるまで待つ:片栗粉が熱で固まり、周囲のカスを巻き込みながら1つのかたまりになって浮かんできます。
取り出す:固まった片栗粉のかたまりを箸やお玉で静かに取り出します。
片栗粉がない場合は、小麦粉をごく少量の水で耳たぶほどの硬さに練り、油の中で滑らせるようにしてカスを貼り付けて回収する方法でも代用できます。
鍋料理に使う「あく取り」は、網じゃくしの代わりにそのまま使えますが、構造に少し違いがあります。
網目の粗さ(メッシュ数)による使い勝手の差
網じゃくし(粗め:10〜20メッシュ):網目が大きいため油抜けが良く、手早くザクザクとすくうことができます。ただし、粉状の非常に小さなカスは通り抜けます。
あく取り(極細:40メッシュ以上):網目が非常に細かいため、微細なカスまで取り除けます。ただし、油の粘度によって目詰まりしやすいため、すくった後に軽く油を振って落とす必要があります。
※あく取りを使用する際は、柄や枠が金属製であることを確認し、ナイロン製などの耐熱温度が低いものは避けてください。
揚げ物を続けていると、油の表面に黒い泡や粘り気(ネバネバ)が発生することがあります。
粘り気や黒い変色が発生する仕組み
食材の水分や成分の溶出:長芋やオクラといった粘り気のある食材や、衣の卵・小麦粉の成分が油に流出すると、粘度が増して泡が立ちやすくなります。
加熱に伴う油の変化:繰り返し加熱された油は空気中の酸素と反応して粘りが出ます。黒ずみは細かな焦げカスが溶け込んで起こる変化です。
油の入れ替えを感じ取るサイン
以下の状態が見られた場合は、油の品質が低下しています。代用品でカスを取り除いても再利用はせず、新しい油に入れ替えてください。
加熱した際に酸っぱいような不快なニオイがする
180°C前後に温めても細かな泡が消えずに残り続ける
全体が濃い茶褐色や黒色に変色している
冷めた状態でも粘り気が強くサラサラ感がない
※処分する際は、しっかり冷めたことを確認してから、牛乳パックやポリ袋に詰めた新聞紙・ペーパータオルに吸わせて可燃ごみとして処理します。
手元にある「穴あきフライ返し」や「トング」を取り出して調理を進めてください。調理後は、油の温度が下がったタイミングで片栗粉やアルミホイルを活用して焦げカスを取り除き、清潔な状態で保管することをおすすめします。日常的に揚げ物をする場合は、継ぎ目がなくお手入れがしやすいステンレス製の専用ツールを1つ用意しておくと、次回からの作業がよりスムーズになります。