ジオプロダクト両手鍋 ブログの口コミまとめ

20㎝の両手鍋について調べていると、最も人気があるのがジオ製品でした。
そこで、色々な使用感想を読んで気になった点を自分なりにまとめてみました。

別記事にて、同サイズで何人分の料理が作れるのかについても書いています。


【関連記事】 両手鍋20cmは何人分? メーカー別に容量比較!


ぜひ参考になさってください。



GEO-20Tの基本情報


まずは使い方を説明しつつ、メリットとデメリットについてもお伝えします。

IH対応、電子レンジ不可


対応熱源は以下の通りで、100V~200Vまでの機器で使用可能です。

・IHヒーター
・オーブン
・ガスコンロ
・シーズヒーター
・ハロゲンヒーター

ステンレス製なので、鍋ごとオーブンに入れても大丈夫です。
ただし、電子レンジとオーブンレンジは庫内に入りきらないため使用できません。

その代わり大抵の冷蔵庫には入ります。
冷蔵庫に入れる際に蓋が邪魔であれば、代わりに新聞を掛けてください。

IHで使うと異音がする?


レビューの中に「200VのIHで使うと、キーンと音がする」という感想がありました。

「出力を弱火にすると治まる」が、「ほかのジオ製品でも同じ現象が起こる」そうです。
一方で「そんな音はしない」という人もいます。

コンロとの相性もありますが、鍋が濡れた状態でIHを使うと共振音が発生します。
使用前に鍋の表面の水気を取ることを忘れないでください。

また、ジオの鍋で揚げ物をする時は、自分で温度を調節してください。
IHの「揚げ物温度調節機能」は機器付属の専用鍋以外では効かないことがあります。

蓋の持ち手が熱くなる


ジオの鍋は弱火で調理すれば持ち手が熱くなりません。
しかし蓋のつまみは熱くなるため、触れる時に鍋掴みか乾いた布巾が必要です。

ほかに、蓋を開け閉めする時に金属音が目立ちます。
オールステンレスなので仕方ありませんが、苦手な方は注意です。

反面、沸騰しても蓋が浮いてコトコト音が鳴ることはありません。
これで無水調理が実現するわけですが、鍋の状態を把握しにくいとも言われています。

重量は1.4kg…でも、軽い?


20㎝程度なら片手鍋で十分と考える人もいるかもしれません。
しかし、素材や構造によっては同サイズの他の鍋よりも重いことがあります。

更にジオの場合は持ち手が細く、中身が満杯の状態だと指に食い込んで痛いです。
そういう不都合に備えて、小型でもしっかり持てるように両手鍋を選ぶ方が安全です。

それを踏まえた上で、果たして1.4kgは重いのか軽いのか?
答えは「同種の海外ブランドの鍋と比較すると軽い」です。

鍋としての評価が高いのはストウブやビタクラフトの最高ランクです。
一方でそれだけ価格や重量も上がり、男性でも持ち上げるのに難があるようです。

そんななか、ジオは低価格と扱いやすさでポイントを得ています。

レビューでは「重い」という意見が目立ちますが、煮込み鍋は基本的に重いものです。
日常的に鋳物鍋や鉄鍋を扱われている方なら妥当と感じられるでしょう。

フライパンのように振ることもないですから、あまり気にする必要はありません。

ただ、1.4㎏はあくまで鍋本体の重量です。
腕力に自身のない方は、料理が入れば更に重くなることを考慮してください。

無水・無油・余熱調理ができる


ジオの鍋が実際のサイズよりも小さく見えるのは、蓋がへこんでいるためです。
おまけに蒸気穴もありません。

この特殊な形状の蓋が鍋と料理に様々な恩恵を与えてくれるのです。
その一つが無水機能で、沸騰した直後に蓋を回し弱火にするだけで調理できます。

この時に鍋と蓋の間に水蒸気が溜まり、水の膜(ウォーターシール)ができます。

これにより鍋が密閉状態になり熱や水分が逃げるのを防いでくれます。
それを利用して水・油をカットすれば、栄養素を損なわずヘルシーな料理になります。

水の膜がきちんとできていれば、蓋を回した時に滑らかにクルクル回転します。

失敗が怖い人は初めに少量の水を入れてください。
仮になべ底に焦げ付いても簡単に洗い落とせるので心配無用です。

ただ、火加減が強いと蒸気で蓋が持ち上がり水の膜が壊れてしまいます。

同じく吹きこぼれにも注意しましょう。
水や出汁の量は控えめに、具材の分量も7~8分目を目安にしてください。

鍋から蒸発する水分が少ないため、煮汁が多いと仕上がりも水っぽくなります。

かといって完全に無水では空焚きになってしまいます。
乾燥した食材を使用する際は気を付けてください。

弱火で十分


ジオの鍋は熱伝導率と保温性に優れ、弱火から中火で十分に火が通ります。
火加減が強い時は持ち手が熱くなるので、それを目安に調節してください。

予熱が完了・沸騰したら鍋の蓋をひねり、すぐに火力を弱めましょう。

最初にしっかり鍋を温めておけば、食材がくっつくこともありません。
万が一ひっついてしまっても、水を足す料理であればその段階で剥がれます。

強火で30分もシチューを煮てしまった人によると、それでも焦げ付かなかったそうです。

熱伝導が良いと茹で時間が短縮され、野菜が煮崩れし難くなります。
そのため「面取りするのを止めた」という人もいました。

重ね鍋も「蓋をして中火で4~5分で完成」するそうです。

しかし水が沸騰するのには少し時間がかかるようです。
それでも他のステンレス鍋よりは早く、強火にする必要もありません。

スロークッカーの代用に


弱火で十分というのは、保温性により余熱で調理できるためです。
ある程度まで調理したら火を消し、蓋をして放っておいたら完成します。

蒸気を逃がさない構造なので、置いておくだけで出汁が染み煮崩れも起こしません。
その時にタオルで鍋をくるむと、更に保温性が高まります。

このように、弱火で煮炊きすることで光熱費の節約になります。
根菜類や麺類ですら火を消して調理できるのは確かに省エネですね。

コンロが一つ空くばかりか、火元から離れて家事ができるのも高評価ポイントです。

加減が難しい


熱伝導率が高いと鍋が温まるのも早く、調理時間を短縮できます。
一方で、ほかの鍋と同じ扱い方をすると失敗するというリスクもあります。

特に早く鍋から出さないと火が通りすぎてしまうというのが難点です。
茹で卵は固ゆでに、ジャガイモは溶け、ほうれん草はくたくたになってしまいます。

さらに無水調理できると言っても、完全な密閉状態になるわけではありません。

火加減を誤ると、サツマイモの皮がなべ底にくっつきそうになります。
また、鍋を予熱する前に油をひいてしまうと焦げ付きの原因になります。

このように、火と水の加減・加熱時間を把握するのに時間が掛かるかもしれません。

説明書はありますが、お使いの熱源によって火加減に誤差が生じることがあります。
実際に、説明書の調理時間に従い野菜を煮ると早煮えだったという報告が多いです。

最終的には、自分で試しながら調節するしかないようです。

しかし、圧力鍋よりは手軽で使いやすい印象を受けます。
火加減にだけ注意すれば、琺瑯鍋と遜色ない仕上がりになるのは魅力的です。

ちなみにジャガイモは、

1 弱火で短時間だけ煮る
2 蓋をして10分ほど余熱で蒸らす
3 蓋を開けて冷ます

という手順を踏めば煮崩れしません。
蒸らした後に蓋を取るか、別の容器に移すのが過熱を防ぐコツです。

合理的な方法は、料理に使う前に沸騰するまでの時間を予め計測しておくことです。

オールステンレスでお手入れが楽


ホーロー鍋よりもステンレス鍋を好む人は、洗い易さを重視しています。

耐久性があり、錆びにくい


持ち手も蓋のつまみもステンレス製で直付けなので、割れたり外れることがありません。
鍋自体も厚みがあり、丈夫で傷が付きにくいです。

汁物が入った状態で数日置くというような使い方を繰り返しても錆びません。
しかし、取扱説明書には「食材を入れたままにしないでください」と書かれています。

料理を入れて鍋ごと冷蔵庫で保存するのは止めましょう。

液だれしない設計


個人的に興味を惹かれたのは、鍋ふちが液だれしにくい作りになっていることです。

注ぎ口もないのに、鍋から直に別の器に液体を移しても鍋の側面に汁が垂れません。
噴きこぼれもしにくくなっています。

この特徴から、お茶をよく飲む人にはジオの片手鍋が愛用されているようです。

クレンザーで洗える


汚れや焦げはクレンザーメラニンスポンジ食洗器で洗えば落とせます。
材質がステンレスなこともあり、傷を怖れずに洗えるでしょう。

角やふちの段差がなく、非常に洗い易いデザインなのもポイントです。

テフロン加工のような塗装もされていないので、力いっぱいこすり洗いができます。
コーティングは剥がれれば買い直しですが、この鍋はそうした杞憂も無く長く使えます。

油きれや臭い残りも少なく、その点でもフッ素加工の鍋に勝っています。
手入れが難しく重量のあるホーロー鍋と比較しても扱いやすいでしょう。

別の鍋と使い分ける


二日間もカレーを入れっぱなしでも、洗えばすぐに落ちます。
ただ牛乳やチーズ、天ぷら油は鍋肌に残りやすい傾向にあります。

できるだけすぐに水かお湯につけて汚れをふやかしましょう。
もしくは、特定の料理だけテフロン鍋やセラミック鍋を使うのも良い対処法です。

また、煮込み時間を短縮するには圧力鍋の方が効率的です。

曇り止め対策方法


汚れにくいものの、経年劣化で表面が白く曇ったり虹色になることがあります。

これは鍋に水を入れ沸騰させ、レモン汁大さじ1を入れて更に数分加熱すると落ちます。
水の量は、変色している部分が覆われる程度です。

予防には、定期的にステンレス用のクレンザーで洗ってください。
カレーを作った後を目安に行うと合理的です。

また水滴が付いた状態で放置すると、ミネラル分が残り水垢のようなシミになります。
一度付いたら落ちにくいため、洗った後は十分に乾燥させてください。

流し台のサイズに注意


鍋自体の手入れは簡単ですが、流し台と蛇口の幅が狭いと鍋がすすぎにくくなります。
購入前に、鍋のサイズと流し台の広さを比較することをおすすめします。

蓋は収納時に裏返すことでコンパクトに収まります。

人気の理由は価格と保証


ほかのブランドと比較して「買い」なのか否か、総合的に評価します。

ジオの鍋は安い?


海外ブランドとの違いが殆どないにもかかわらず、ブランド鍋の中では安いと言えます。
どれくらいの価格差かというと、ほかの鍋を追加で2~3つ買えるほどです。

デザインは、ピタクラフトなどもオーソドックスな見た目のため比較になりません。
価格と性能を天秤に掛ければ、アフターサービスも充実しているジオを推奨します。

ただ、切削痕が荒い製品が稀にあるようです。
気になればクレンザーで磨くことで改善します。

ネットで購入する際の注意


かつては専門店でしか購入できなかった高級鍋も、現在はネット通販を利用できます。
定価は1万円ですが、Amazonなどでは6千円~7千円台で販売されています。

ただしまがい物を手にするリスクや、開封後の返品を受け付けていない業者もあります。
交換やキャンセルの連絡は、発送通知前に行いましょう。

15年保証の真相


ジオ・プロダクトの売りの一つは、15年保証というアフターサービスです。
この長期保証は10年以上に渡り同商品を作り続けているメーカーの自信の表れです。

ただし、無料での研磨は保証期間内に一度だけです。
15年保証で一度という回数を少ないと感じる人もいます。

しかし、部品交換や焦げ落としなどの修理はいつでも受けられます。
実費負担にはなるものの、高級鍋を買い替えずに済む点ではお得と言えるでしょう。

Amazonレビューに注意


最後に、レビューや評価を確認する際の注意点を書き添えます。

Amazonで検索すると、「なべ底に熱ムラがある」というコメントを見掛けました。
ところがそれは、同社製品でも別シリーズのレビューだったのです。

ジオのシリーズには、層の中心部がアルミのものとのものの2種類があります。

レビュー元の商品は22㎝の鉄芯鍋でした。
鉄はアルミより熱伝導率が劣るため、口コミが完全な嘘というわけではありません。

ただGEO-20T(コアがアルミ)の評価としては参考になりません。

Amazonのレビューは、こうしたサイズやシリーズ違いの感想が混在して表示されます。
まずは、レビュアー名の下の商品名を確認してから読みましょう。

今回の場合は、「サイズ: 20cm パターン名: ジオ(15年保証)」とあるのが正解です。