HP製ノートPCの充電器は他社製や100均で代用できる?手持ちの装備で今すぐ画面の消滅を防ぐ給電ルール
出先でHP(ヒューレット・パッカード)のノートパソコンの充電器を忘れた際、手元のスマホ用充電器や100均のアイテムでしのげるか、結論から伝えます。
USB Type-C(タイプC)ポートを搭載した機種であれば、条件を満たした他社製充電器やモバイルバッテリーで代用できます。しかし、昔ながらの「丸ピン(DCジャック)」タイプの場合、100均や他社製の代用は給電されないだけでなく、故障の原因になるため不可能です。
この記事では、実際に異なる出力の充電器をHPのPC(ProBookおよびENVYシリーズ)に接続する場合に安全に動かすための判別基準と、今すぐ街中で入手できる代替品を明記します。
【形状別】手持ちの充電器でHPのノートPCを代用給電できるか判別する基準
お手元のHP製ノートPCの「充電口の形状」によって、他社製品が使えるかどうかが分かれます。
| 充電口の形状 | 代用の可否 | 推奨される具体的な代替手段 |
| USB Type-Cポート(平べったい穴) | 可能(条件あり) | スマホ用などの高出力充電器(USB PD対応)、モバイルバッテリー |
| 丸ピン・DCジャック(円柱状の穴) | 不可 | HP純正のACアダプター、または仕様が完全一致する互換品 |
近年の「Spectre」「ENVY」「Pavilion」「ProBook」などの多くは、USB Type-Cポートからの給電(USB Power Delivery、以下USB PD規格)に対応しています。本体の横にコンセントのマークや、雷のマーク(⚡️)がついているポートが目印です。このタイプであれば、MacBook用やAnker製といった他社製のUSB PD対応充電器から給電できます。
一方で、少し古い機種や一部のゲーミングPC(OMENなど)に採用されている「青型」や「黒型」と呼ばれる丸型のDCジャックは、社外品での代用を避けてください。電圧(V)やコネクタの内径・外径が1mmでも違うと、差し込めても通電しなかったり、最悪の場合は基盤のショートを招きます。
実機で確認した「スマホ用充電器」が反応しない理由と3つの適合条件
USB Type-Cポートが付いている機種であっても、一般的なスマホ用の充電器を挿すと、画面に「低速の充電器」と警告が出るか、完全に無視されて1%もバッテリーが増えません。HPのノートPCを動かすには、以下の3つの条件を同時に満たす必要があります。
条件1:W数(ワット数)が45Wまたは65W以上であること
HPのノートPCは、一般的に45Wか65Wの出力を要求します。充電器の側面に記載されている「Output」の数値を確認してください。
条件2:出力項目に「20V」の印字があること
充電器の仕様欄にある極小の文字を見て、「Output: 5V=3A, 9V=3A, 15V=3A, 20V=2.25A」のように、20Vという項目がある製品(USB PD規格品)でなければ、HPのPCは充電モードに切り替わりません。スマホ用の多くは5V〜9V止まりのため、PC側が受け付けない仕組みです。
条件3:ケーブルが「USB PD対応(高出力対応)」であること
充電器本体が65W対応でも、間に挟むUSB-Cケーブルがスマホ購入時のオマケのままだと、安全機能が働いて20W程度に制限されます。PCを充電するには、「65W対応」や「100W対応」とパッケージに明記されたUSB PD専用ケーブルを組み合わせます。
水路に例えるなら、パソコンという巨大なプールを満たすには、太い土管(高出力充電器と20V対応ケーブル)が必要です。スマホ用の細いストロー(低出力充電器)では、水が届く前に蒸発してしまうような状態になり、給電が追いつきません。
ダイソーなどの100均製品は使える?組み合わせ別の給電可否
「100円の予算」で買えるスマホ用充電器や一般的なケーブルでは、出力不足のためHPのPCはピクリとも動きません。ただし、ダイソーなどの300円〜1,100円の価格帯にある特定の高出力パーツを組み合わせた場合は、Type-C対応機種に限り一時的な給電が可能です。
ダイソーの「USB PD 20W充電器」(700円前後の商品)
PCを起動しながらの使用は、消費電力が上回るため充電が減っていきます。しかし、PCの電源を完全に切った「シャットダウン状態」で接続しておくと、数時間かけて少しずつバッテリーが回復することを確認しています。どうしても動かしたい場合の緊急避難的な手段です。
ダイソーの「100W対応 Type-Cケーブル」(300円〜500円前後の商品)
こちらは非常に有用です。ケーブル自体が100Wまでの高電流に耐える設計のため、充電器側さえしっかりしたPC用(45W以上)であれば、このケーブルを中継して問題なく通常速度で充電できます。
100均の「丸型変換ジャンクプラグ」
これだけは絶対に接続しないでください。ダイソーやセリア等で「Type-CをノートPCの丸ピンに変換するプラグ」が売られていることがありますが、HPの丸ピンは内部にセンターピン(信号線)を持つ特殊構造(スマートACアダプター)が多く、他社用のプラグを無理に噛ませると過電流が走り、本体が物理的に破損します。
【緊急時の調達先】HPのパソコン充電器・互換品が今すぐ買える場所
今すぐ外で充電器を調達しなければならない場合の選択肢です。
家電量販店(ヨドバシ、ビックカメラ、ヤマダ等)
PC周辺機器コーナーにある「USB PD対応のAC充電器(45W以上)」と「USB PD対応のType-Cケーブル」をセットで購入します。丸ピン仕様を探している場合は、エレコムなどが販売している「マルチPC対応ACアダプター(HP用の交換チップが付属するタイプ)」があれば動かせる可能性があります。
パソコン専門店(パソコン工房、ドスパラ等)
中古パーツコーナーに、HP純正の丸ピンACアダプターが数百円〜千円前後で置かれているケースがあります。本体裏面の「19.5V = 2.31A」といった数値を店員に提示すれば、適合する中古品を探し出せることがあります。
ドン・キホーテ
スマホ・PC周辺機器売り場に、MacBookの代用を想定した「65W出力のUSB-C充電器」が置かれている店舗が増えています。
型番やSPS番号から適合するHP純正ACアダプターを特定する方法
後日のために通販サイト等で予備の充電器を手配する場合、HPの電源周りは以下の3つの仕様を一致させる必要があります。
スマートACアダプターのピン径
HPの丸ピンには主に「4.5mm(先端が青いもの)」と「7.4mm(黒くて太いもの)」があります。定規で外径を測ることで識別できます。
電圧(V)と電流(A)
本体裏面に
19.5V === 2.31Aと書かれていれば、19.5 × 2.31 = 45W のアダプターが必要です。19.5V === 3.33Aなら65W仕様となります。電圧(V)は必ず一致させてください。電流(A)は、元の数値より大きい分には問題ありません。HPスペアパーツ番号(SPS#)
家に置いてきた純正アダプターのラベル、またはPCの仕様書に「L25296-001」といったハイフン付きの「6桁-3桁の番号」が記載されています。この番号で検索すると、完全に適合するパーツが一発で見つかります。
次に起こすべきアクション
まずはご自身のHP製ノートPCの左右の側面を見て、「USB Type-Cポート」があるか、そしてその横に「コンセントマーク」または「雷マーク」がついているかを確認してください。
マークがあれば、今すぐ近くの家電量販店や大型雑貨店へ向かい、「45W以上の出力に対応したUSB PD規格の充電器とケーブル」のセットを確保するのが、最も迅速かつ安全に画面の消滅を防ぐ方法です。